晴れの日の庭。リフォームか売却かを決める前に傷みを確かめたい農家の母屋で、瓦屋根の一部の瓦がずれて波打ち、秋分の昼の晴れた光が屋根と焼杉の板壁の色あせを照らしている

リフォームにお金をかけても、元が取れるのか。そう考えて、空き家になった実家の使い道を決めかねていないでしょうか。

直して使うか、貸すか、売るか。決め手が分からず、調べ始めた方も多いはずです。

先に確かめることは、実は2つだけです。

築40年の実家をリフォームするか手放すか、判断は建物の状態から始める

「直すにしても売るにしても、何を基準に決めればいいのか?」

親が住まなくなった実家を前に、そう迷って手が止まっている方も多いはずです。

決め手が見つからないときは、まず建物の状態を確かめると、選べる道が絞れます。見るのは、雨漏りや傾きがないかと、地震にどこまで耐えられるか。この2つが分かれば、直して使うための費用の大きさが見えてくるのではないでしょうか。

実家の使い道は、大きく分けると次の3つです。

  • 直して、自分や家族が住む
  • 直して、人に貸す
  • 直さずに売る

住むか貸すかは、直す費用をかけられる家かどうかで判断が変わります。売る場合も、直したり片付けたりせず、今の状態のまま引き渡す「現状渡し」を選べることがあります。

築40年の家はリフォームで住めるか、傷みと旧耐震基準を確かめる

曇りの日の台所。建物の状態を確かめるために開けた台所の床下点検口から、古い木の土台と束石がのぞき、勝手口の窓から入る秋分の朝の曇り空のやわらかな光が蓋を外した床板の縁に当たっている

では、築40年の実家は、直せば住める状態なのでしょうか。建物の状態で見るのは、年数が経って傷んだ分と、地震への強さの2つです。

傷みは、雨漏り、床の沈み、水回りの古さなど、目で見て分かるところから確かめられます。柱や土台まで傷んでいると、直す範囲が広がり、費用も大きくなりかねません。

地震への強さは建てた時期で基準が変わり、昭和56年(1981年)6月1日から施行された基準を新耐震基準と呼びます(みんな安心住まいサポートセンター(国土交通省))。それより前の、地震への強さの古い基準が旧耐震基準です。

建築確認の日付を見て旧耐震基準の家だと分かったら、市の耐震診断を使えるかもしれません。浜松市では、昭和56年5月31日以前に建てた木造住宅を、専門家が無料で診断しています(浜松市)。2026年9月時点の案内では、無料診断は今年度にあたる令和8年度で終わる予定です。申し込みは、電話、建築行政課の窓口、申込フォームのどれかからできます。

住む・貸す・売るで変わる、リフォーム費用の取り戻し方

傷みと地震への強さが分かったら、次に見るのは直す費用を取り戻せるかどうか。取り戻し方は、住むか貸すか売るかで違います。

使い道 費用の見方 確かめること
住む 住み続ける年数で考える 家族が本当に住むか
貸す 家賃で少しずつ取り戻す 借り手が付く場所か
売る 売値に上乗せできるか 直さず売る場合との差

つまり、直す費用が同じでも、使い道によって元が取れるかの答えは変わります。

売る場合の相続した空き家の税の特例は、旧耐震基準の家だけが対象です。では、築40年ほどの家はどうでしょうか。対象にならないことが多いので、建築確認の日付を見てから考えます。2026年9月時点の国税庁の案内では、平成28年4月1日から令和9年12月31日までに売ると、売って得た利益から最高3,000万円を差し引けます(国税庁)。令和6年1月1日以後の売却で相続人が3人以上なら、2,000万円に下がります。

直さずに売る値段と並べて決める、点検と査定の頼み方

直す費用や税の条件と並べたいのが、直さずに売った場合の値段。建物の点検と売却の査定は、同じ時期に頼むと比べやすくなります。

  1. 市の耐震診断や、専門家による建物の点検を申し込む
  2. 同じ時期に、不動産会社へ売却の査定(いくらで売れそうかの見積もり)を頼む
  3. 直す費用と売値を並べて、住む・貸す・売るを決める

浜松市の無料診断では、申し込んだ日から1か月以内を目途に連絡があり、結果の報告は現地調査からおよそ1か月後です(浜松市)。結果を待つ間に、査定を進めておくことも可能です。

「片付けてからでないと、見てもらえない?」

そう迷う方もいるかもしれません。家具や荷物が残ったままの実家でも、弊社では片付けを始める前の今の状態のまま、買取のご相談をお受けしております。

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